鍵をちゃんと閉めたか、汚れている所に体が触れなかったか、強迫の症状は枚挙にいとまがありません。
人は、同じ行動を続けていると、その行動により使われる脳内の領域が、大人なってからでも発達するようです。ということは、日々、不安や恐怖に苛まれていると、脳内の不安や恐怖を司る部分が活性化してしまうことになります。そうやって、どんどん不安や恐怖が増大してくるのです。
脳の不安回路が強固になると、何を見ても聞いても、何を考えても不安になります。鍵の確認をするのは、鍵に不安要素があるのではなく、脳の不安回路を使っているため、不安になるのです。
そのため、鍵を閉めた動画を残しても、動画はちゃんと撮れているのだろうか、と不安は尽きません。
実際の現実が不安なのではなく、不安というフィルターを通して見る現実が、不安に満ち溢れているのです。
例えば、不安という名の洗濯機で洗った洗濯物には、不安という汚れがこびりついてしまいます。不安という名の自販機で買ったジュースは、不安の味がします。これらはあくまで、例えですが。
何度も言いますが、不安は脳のバグです。脳は電気信号で働いているため、電気製品の故障のようなものです。
人は、自分の見たもの、感じたものを信じます。けれど、不安のメガネをかけて見たものは、正しい色に見えていません。脳ではなく、心で見て、感じてください。そして、その自分を信じてください。